Fly me to the Moon

ってタイトル付けて記事書いてしまった(ついに)

珠城りょう1stコンサート『CUORE』大阪公演を見たので感想を書くよ!

珠城りょう 1st CONCERT『CUORE』|梅田芸術劇場

大阪公演数 6/7回参加してきました。楽しかっっっった!

東京公演開催前ですがセットリスト含めネタバレに配慮がない記事となっておりますのでご了承ください。

 

あまり小まめに感想を残さない性質なのですが、先日梅芸公式アカウントからのツイートにもありました通り❝※本公演は、Blu-ray・DVD等の発売の予定はございません。❞とのことなので、何でもいいから残しておきたい。がんばっていきたいと思います!

ちなみに、梅芸の公演ホームページ最下部には❝※本公演は、DVD等の発売の予定はございません。❞と記述があり、これは公演前の早い段階で掲載されていましたので、最初から販売物としての版権関連の整理をしていないという意味だと思います。要望が多くても円盤化は難しいのかなと思っていますが、せめてスカイステージで放映があったら嬉しいですよね。

 

はじめに

退団後に元トップスターのOGに関してはほぼ例外なくソロコンサートが開催される流れは把握していましたが、正直、珠城さんでソロコンサートって柄じゃないしそもそも本人が引き受けてくれるんだろうか?というのは思っていて、いざ開催が発表になるとやっぱ柄じゃないという気がして、期待と不安の配分的には3:7で不安が勝っていました。

不安の一つには宝塚OGのソロコンサートって閉鎖的なんじゃないかという偏見があったのです。少なくともわたしは、退団直後のタイミングで宝塚時代の楽曲をやって欲しいとか男役をもう一度見たいとか思っていませんでしたが、逆に退団直後だとそれが鉄板だという制作サイドの読みも理解できる分複雑で……。さもなければ「女になる」ということにフォーカスすれば話題性がありますよね、でもそういうものを、そういうことを要請されている姿を見たいかと言われるとそれもそうじゃなくて、……と不安でいっぱいになっていたんですけど、ぜ~~~~~~~~~~んぶ杞憂でした!やったね!

これ以上ないくらい、珠城りょうらしいコンサートでした。

演出の川崎悦子さんと、珠城さんがやってみたいことなどたくさん話し合って作っていったらしく、徹底的に主体として関わっていこうとするそのやり方もそうですけど、コンサートを見たら本当に彼女らしくて嬉しかったです。

「珠城りょうのソロコンサート」というよりは「『CUORE』というステージ」を見ているという印象が強く、もちろん珠城りょうが中心なんですけど、共演者がメインになる歌ありダンスありで、毎公演共演者全員の自己紹介的なコーナーも用意されているんですよ。(珍しくない!?)おかげで、今回初めましての方も、顔と名前がしっかり一致してその個性まで十分伝わってきて、珠城さんが在団中月組に言及するときによく言っていた「みんなが粒だって見える」っていうのがこのコンサートでも同じで、珠城さんは変わらずこういう作品を作りたいんだなーと思いました。

そして珠城さんはとっても伸び伸びと開放的で、楽しそうでした。ちょっとテキトーなところも少女みたいにピュアなところも隠さずに全部見せていて、それが彼女の大らかさとか柔らかい明るさみたいなものになって劇場を包んでいました。(はじめに、って文量ではない)

 

セットリスト

CUORE号で時間旅行をするコンセプトで進行していきます。最初は近未来。

珠城:ネイビーにシルバーをポイントで使ったロングコート

  • Amazing/Official髭男dism
  • This Heat & Soul/珠城りょうオリジナル楽曲

珠城:一人残ってMC &給水、コートを脱いで白のノースリーブのドレス風に白パンツ、そしてみんなでFogFog体操

女子’sの小芝居コーナー(笑)、この後1930sへワープします。

  • Route66(上口・砂塚・廣瀬)

珠城:グリーンのパンツスーツにサングラス、黒髪ボブの鬘、赤いパンプスで登場

  • Fever

珠城:サングラスを外して赤のつば広帽子、スタンドマイクを使用

珠城:つば広帽子は外してジャケットは脱ぎ、フレンチスリーブの黄色のブラウス

  • Sing Sing Sing※ダンスナンバー

メンバー全員のアップデートタイム(フルネームと誕生日とアップデート情報?の紹介あり)、場転後ここからは宝塚時代(以下3曲はゲストがいないときのパターン)

珠城:黒燕尾で登場、髪は下したままですが後ろで小っちゃく結んでるかも

一人でMC、続けて1曲

珠城:黒燕尾のジャケットを脱いで白ベストとハット、風馬翔さんと

  • Mr.Bojangles※ダンスナンバー

「それぞれの1年」に移動します、とCUORE号のアナウンス

  • Seasons Of Love/『RENT』(上口・風馬・中西・砂塚・廣瀬)

珠城:クマちゃん2匹のせたお帽子、ジャケットにロングスカートチェック合わせで登場&一人MCしてからメンバー呼び込み

メンバー勢ぞろいで、一人ひとり挨拶というかフリートークコーナー

珠城:クマちゃん帽子脱いで、一人で

以下アンコール的なやつ、珠城:グッズTシャツに水色のジャージ風パンツで登場

  • Dream Chaser/『Dream Chaser』
  • プレリュード/珠城りょうオリジナル楽曲

 

手厚い

ダンスの要素が多いので、珠城さんが一人で歌ってほかのメンバーが後ろで踊ってるという感じではなくて、珠城さんはダンスボーカルグループのメインボーカルみたいな感じなので全体のフォーメーションに入りながら踊りながら歌うことが多いです(大変では!?)。なので、メンバーと一緒に絡む場面も多くてカンパニーの一体感がありました。上記セットリストで楽曲の後ろ()内の名前は、珠城さんが登場しない楽曲でメインになるメンバーです。

珠城さんが登場しない楽曲も全く飽きさせません。普段女性のダンスばかり観ているからRoute66での男性メインのダンスは久しぶりでカッコよくて抜け感があってご機嫌で気持ちいいし、SOLは毎回感動しています。1曲目AmazingのいわゆるAメロかな?下手に男子3人が階段付近に集まってるときは振付自由にやっているそうで、毎回違うことやってるので見たほうがいいです!

そして特筆すべきは「めっちゃメンバー紹介する」です。メンバー全員、フルネームで呼ばれるシーンが計3回くらいある。さらにフリートークコーナーでも自分で名乗る。わたしこういう形式のコンサートとかライブとかで、こんなにメンバー名呼ばれてるの見たことないし初日は若干面食らいましたよ。でもとにかくカンパニーの雰囲気がいいんですよ、ちゃんと気の置けない仲間になっている感じがして。

このコンサートは生演奏なのですが、最後はバンドメンバーもステージに一緒に上がって一礼があって、バンドメンバーも初日は固い表情だったのがどんどん笑顔になってきて、客席が楽しんでいるのが伝播してる・客席とステージで伝播し合ってるなーというのを回を重ねるごとに感じました。

珠城さんの挨拶やMCでも「隅々まで見てください」だったり「出演者の方のファンで観に来ていただいてる方、」みたいな言及があったり、千秋楽の日は「(共演者は)プロフェッショナルで仕事に対して真摯な方ばかりです、これからも様々なフィールドでの活躍を追いかけていただきたいです(大意)」って話をしたり、変わらないな~!って思いました。こういうコンサート構成になってること自体、めちゃくちゃ珠城りょうの波動をかんじる。

Twitterで出演者のファンの方が観に来てすごく楽しんでくれているのをめちゃめちゃ見てるんですけど、すごく嬉しいです。

 

 

この段落は6,670字あります

ドンドコドコドコドンドコドコドコ(※血が沸騰する音)勢いに任せた感想行ってみよー!

近未来の幕開け2曲はCoolでカッコよくて男役からのイメージと地続きに違和感なく、でも在団中に出したSpecial Blu-ray BOXで披露されているAmazingと比較するとやっぱり全然違いますよね。しなやかというか伸びやかというか、そして男性と一緒でも見劣りしない体躯というかドーンと感は変わらずで、コース一品目が前菜じゃなくてカレーライス出てきた!感ありました。カレーライスはうまい。

そのあと珠城さん一人残って、なぜか「脱ぎます」って宣言してコート脱ぐんです。そんな、ステージに一人しかいなくて「脱ぎます」って言われたら見るじゃないですか、オペラグラスで。ちなみに公演日程前半は「見ないでください」とか「オペラグラス禁止!」とか無理なことを言ってたんですが、後半は「言っても見るんでしょ……」「どうぞ見てください」と諦め(?)の境地に至っていました。客席に背を向けてのお着換えの最中にチラッと振り向いて客席を見たり、コートのジッパーが途中で引っ掛かっちゃって足元に落として脱ぐとか、なんか色々ありました。

ロングコートを脱ぐと、白のノースリーブのロングワンピース風に白のパンツでシルバーがポイントで使われているので引き続きちょっとSFっぽく。二の腕がふわふわ( ◠‿◠ ) トップスターのときはパレード衣装がやたら真っ白だったけどやっぱデザイナーさんの慧眼ですよ、真っ白なお衣装やっぱり似合う!白の清廉さに負けなくて、今のお姿で言うとギリシャ神話の女神じゃないですか……?という、珠城さんは白がすごく似合うという話です。(なのにこのお衣装1曲で着替えてしまうの!勿体ない!)

さてここで上口くんがチーフパーサー(※珠城さんのことです)に声をかけて、「ほぐほぐターイム!」なるものが始まります。初日、この「ほぐほぐターイム!」って言われたときに客席に走った緊張感が忘れられません。ヤバ……サムい感じの客席参加型コーナーか?!無茶するなっっっ!という鋭い亀裂がステージと客席の間に走ったのでした。しかしその直後に上口くんが「ンン〜gravity〜Ah」と言い出したので、よかった笑っていいコーナーだと一気に空気が緩みました。助かりました。なんだかんだみんな1回目からしっかり首肩運動してて偉いと思います。ちなみに、ちゃんと効くので真面目にやることをお勧めします。そしてこの FogFog体操は次のナンバーの振付へと繋がっていきます。

ミュージックブレイク!これ振付がとってもいいですよね。全員出演してるナンバーなんですけど、フォーメーションがすごくかっこいい。曲終わりに女子チームの小芝居があって、CUORE号は1930sへワープです。

Route66の後はFever、珠城さんは黒髪ボブの鬘にでっかいサングラス、グリーンのパンツスーツに赤のレザーの手袋も赤のパンプスも真っ赤な口紅もドストライクでいい女の色香がすごい。1930sのコーナーはわたし申し訳ありませんけどブレスライトを振るどころか点灯さえしてませんし手拍子とかもできてませんしただただ息を詰めて見ています……。だってこんな……そんな……アアッ!!ってなってたらスタンドマイクで中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」。

中森明菜と珠城りょうなんて陰陽の関係じゃないですか?近未来コーナーがなるほどだとすると、1930sコーナーの珠城さんはエロいです。(ついに言葉を選べなくなった)

挑発的で誘うような強い目、”陰”ではないんだけど湿度の高い感じがスゴイ。いや~この歌珠城さんにこんなにハマる?びっくりなんだけど……でもちょっと待ってください、スタンドマイクに沿わされた両手を見逃さないでくださいね??前の曲ではレザーの手袋してたのにわざわざ外してるから、これはわざとですよ。あんなに妄想掻き立てちゃう手の動きってあります?(よく考えたら男役のときの珠城さんも手の表情はだいぶエロかったわ……)一番最後にマイクスタンド引きずる後ろ姿も好きです。あと完全に言いそびれましたが、ここの女子チームの衣装が彩度高くてみんな素敵で大好き!

続いてダンスナンバーSing Sing Sing、結構、ハード!だから見ごたえもあり、珠城りょうの太もも芸が発揮されているナンバーでもあります。珠城さんはグリーンのジャケットを脱いで、黄色小花柄っぽいフレンチスリーブのブラウスになっています。結んでいない細いリボンが胸のあたりで跳ねているのがニクい……1930sの珠城さんの衣装、小物遣い含め細部に至るまで腕を振り上げて叫ぶ勢いで最高ー!緑のジャケットについている🍒のブローチが超可愛い。

これが終わると出演者が横一列に並んで、「芸名:誕生日:近況、アップデートが完了しました」というテンプレートでアナウンスが続いて、全員が捌ける流れのコーナーがありました。例えば「珠城りょう、イチゼロゼロナナ、得意料理がロールキャベツになりましたね?」みたいに。珠城さんはちょっと得意げにコクンってしてる。可愛い。大阪公演中に植竹さんのお誕生日があり、「植竹奈津美、ゼロゴーゼロニ、」ってあたりで客席から拍手が起きていました。後述のフリートーク(?)コーナーで、その日の植竹さんが挨拶したときに、珠城さんが「今日誕生日なんだよね?」って振っておめでとうの大きい拍手になっていました。植竹さんは公演中にお誕生日を迎えるのがはじめてということで本当に嬉しそうで、とってもあたたかい雰囲気でわたしまでなんだかうれしくなってしまいました。

 
 
 
 
 
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ここからは宝塚コーナーで、ゲストを迎えた回はここから彩凪翔さんの登場でした。なぎさまのソロのあとトークがあり、二人で歌うのは『JIN-仁-』と『誠の群像』から1曲ずつ。それぞれずっと雪組ずっと月組であまり接点が見えないお二人ではあったんですが、珠城さん本当になぎさまのこと好きなんですね……。珠城さんが犬っぽいって言われる理由のひとつは、うれしいたのしい大好き!なところが特に素直に出るからだという気がするのですが、ほんとうに尻尾パタパタさせてなぎさまの足元にまとわりつく犬みたいでした。

なぎさまが披露してくれたエピソードの中で、珠城さんのほうが先に退団発表していて、もうタカスペご一緒できないんですって挨拶された際に実は自分の方が先に退団するのだと伝えたら珠城さんがその場で号泣していまい、それが劇団の廊下だったんだけどまだ彩凪さんの方は発表になってなかったから「バレる、バレる!」って焦った話をしてくれました。そのあとなぎさまが花冠で珠城さんに会ったときもやっぱり珠城さんは大泣きしていたらしいです。立場が似ていてかつ一緒の組じゃない、ってところが、素直に打ち明けたり話せることもあったんでしょうね。

ゲストがいらっしゃらない回は珠城さんのソロで『太王四神記』『ベルサイユのばら』『グレート・ギャッツビー』より1曲ずつ。どれも新人公演含めて、珠城さんが演じていない役の歌です。下級生時代にファンから「見てみたい」と言われていた役の中から選んだそうで、『グレート・ギャツビー』に関しては完全に偶然だそうです。選曲が終わったあとに演目発表を知ってびっくりした*1とのこと。どれもお芝居の歌を選ぶところが珠城さんらしいですね。

ここでは黒燕尾での登場ですが、珠城さんは「私が着たいって言ったわけじゃないですよ?!」となぜか毎回弁解しつつ、やっぱり黒燕尾を着るのはすごく嬉しそうです。でもこの黒燕尾は劇団のものじゃなさそうな……。女性が補正なしで着るように仕立ててあるもののような気がします。特に袖が細身で、ちょっと馴染みがないシルエットだなと思いました。まあ珠城さんもリーゼントというわけでなく、柔らかそうな髪の毛が肩上でウェーブしてるフェミニンな印象なのでバランスですね。

どの曲も男性の役なので、黒燕尾っていうのは男性という概念の表現でもあるのかなぁと思ったりもしました。出で立ちが女性でも、男性を演じて男性として歌っていると、表情自体は男役の顔になるなぁと、ちょっと胸が詰まったりもしました。

そしてこのコーナーの最後は宝塚の楽曲じゃないのですが『ノートルダムの鐘』より「僕の願い」、これは圧巻でした。楽曲の世界というか、この役が見ている世界がこちらにも見えるようで(その世界を役の人物がどう見ているかという感情込みで)、それはこの楽曲を知らなかったとしても「見える」んです。タカスペで初めて「蒼穹の彼方」を聴いたときも同じように思いました。ミュージカルにもこれからご縁があるといいなぁと思います。流れ込んでくるものがデカいので、そういったパワーが溢れ出しているところにまた出会いたいですね。

Mr.Bojanglesは風馬翔さんと二人で踊るダンスナンバー。珠城さんは黒燕尾のジャケットを脱いで白シャツ・白ベスト姿で、これも女性的な曲線の出ている”男役じゃない”シルエットでした。かけちゃんさんは黒シャツ・黒ベスト、二人で踊る姿はうっとりする時間でした。あと珠城さんは相変わらず小物の扱いが上手い(※ハット)。

CUORE号も次が最終目的地、「それぞれの1年」「現在」です。この幕開けがSOLで、前述しておりますがやっぱいいですね……。廣瀬さんはお調子者っぽいキャラなのに、ここだいぶかっこいいのもズルいですね。良いと思います。

一旦全員捌けて、上手から珠城さん一人で登場してこれが本邦初披露のスカート姿!ということなんですが、初日の空気「思ってたんと違う」がストレートに出てしまう客席であった。うん、インパクト的には1930sのほうがすごかった。珠城さんの衣装にしてはだいぶデコラティブで、おそらく珠城りょうのファンはその組み合わせを見慣れていなさすぎてなんならスカートよりもそっちのが気になったくらいではないだろうか。まぁもう見慣れたんですけど。

珠城さんも敏感に客席の空気を感じ取って「この人頭にクマ2個も乗っけてると思ってるでしょ~」ってブツブツ言ってて可愛い。で、ここからは明るく楽しい楽曲をお届けしますのコーナーで、WINDING ROAD!突然日曜昼下がりの河川敷みたいな雰囲気になります。こういう感じの楽曲が続くけど、和気あいあいとした感じが反映されてて居心地もよくて最高。太陽と土のにおいがするーー。

このあと出演者全員呼んで、一人ずつ公演の意気込みを!というテイのフリートークコーナー(謎)。でもものすごく楽しいの、どんな人かわかってくると更に楽しくて、というか誰かがしゃべってる間も後ろでわりとみんな好き勝手やっているので自由です。初日はここが長引きすぎて(※珠城さんの好きなところの発表会もしてしまった)、トータルで30分くらい伸びたんじゃなかろうか。基本的に100分で終わったことないです。

目玉は風馬翔さんで、順番が回ってくると客席が完全に「待ってました!」ってなってるんですがその期待に応えなかったことがないですね。話術に長けてるし返しも秀逸だし、何よりカラッとした明るさと熱さのある人なので、空気が変わるのがすごいです。珠城さんが同期で是非にとオファーして出演していただいていますが、珠城さんの心強い味方ってだけじゃなくて、完全にカンパニーのムードメーカーになっていてるようです。田口さんだったかな?毎日笑って暮らしてるんだけどそれは主に風馬翔さんが原因、みたいな話をしていて、それが本当に楽しそうで、この公演が内輪っぽくならなかったのはかけちゃんさんのおかげっていう部分も大きいんだろうなぁって思っています。

そしてこのトークコーナー(謎)、香盤逆順にまわってくるので、かけちゃんさんでその日一番の盛り上がりを見せた後の大トリが上口くんでやりづらさが半端ない。がんばってほしい!珠城さん初日あたりは「こんな扱いしちゃいけない人なんだよっ!」とか言ってたけど、だんだん振りも雑になってきて、上口くんががんばっている。お世話になっております。

2曲続けてI'm Still Standing、沈丁花とカンパニーの良さが出ているナンバーです。沈丁花の最後のほうでそれぞれ珠城さんと絡んでから捌けていく振付のとき、投げキッスの応酬とかハグしたりとかあるけど、上口くんといつも絶妙に嚙み合ってないのがツボです。あれ思い出します、Dream ChaserのHymn of lifeで似たようなところあったじゃないですか、最後のれいこさんとの絡みだけいつも絶妙に噛み合わないあの感じ( ˘◡˘ )

最後は、珠城さんがどうしても最後に歌いたいとお願いしたという「いのちの理由」。あんまり歌詞聞けてないんですが(ごめんなさい……)、客席で揺れるライトと珠城さんの歌声を聴きながら暗めの照明のなかでぼんやりしてるの満たされるんですよね。ちょっとだけ自分が優しくなれたような気がしたりして。

暗転してもこのご時世なんで「アンコール!」とかできなくて(あれ?でももしかして宝塚OGさんのコンサートって呼び込みは「アンコール!」じゃなくてもともと拍手なのかな?)、割とさっくり続きだよ!って感じではじまるんですけど、続きって……こいつぁDream Chaserのイントロじゃねえかっっ!ってなってるときに、やっほー!みたいな感じで登場する珠城りょうさんがグッズTシャツにサイドにライン入りのジャージ風パンツで爽やかさの権化みたいになっててたいそうのおねえさんでした。れいこさんのところで上口くんが入ってくるからやっぱり2番手だった。

ここで観客に手を振ってほしい珠城さんvs手拍子したいファンの抗争がありましたが、ブレスライトによって手を左右に振りながら左右で手拍子するという荒業で平和的解決をしました。(最終日に珠城さんに「すごくない!?」って褒められました。)

やっぱりDream Chaserは思い入れがありすぎて泣いちゃう人が毎回いるから、歌い終わると珠城さんが「あ~泣かないで~」って客席をあやしてくれるおかあさんになっちゃう。何とか笑ってほしくてがんばってる珠城さんがまぶしい。しかも宝塚時代の完璧っぽい生徒会長的なピカッ!って感じではなくて、近所の優しいおねえさんみたいな雰囲気になっててポカポカ陽気みたいなやつです。はっ、冷めないホッカイロ*2!?そういうことか……。

ほんとに最後の1曲は珠城さんのオリジナル曲、宝塚OGのオリジナル曲ってなんかもっとこう…みたいな偏見があったのですが(偏見まみれではないか)、いい意味でEテレみんなのうたかもしれない。♪あたっらっしい靴からはじまるステップ♪って歌いながら珠城さんがちょっとぴょんぴょんしている明るくて穏やかで元気になれる楽曲でした。こんな表現でしか伝えられないんですけど、わたしのこの楽しさ伝わっていますか?!

珠城さんは1回の公演中で何度も、回を重ねても毎回何度も、「しあわせ〜」「これしか言えない、しあわせ〜」と言っていて、ただ彼女の感じてる幸福は彼女だけが感じてるわけじゃなくて、ステージにいる人・見ている観客の間でも共有できているって確かに思えて、そりゃあ何度でも言っちゃいますよね。本当に、このステージに巡り会えたことは僥倖だと思っています。

なお、珠城さんは終盤に行くに従ってどんどん楽しくなっちゃうので、声が高くなっていくし袖に入るときもぴょんってしてます。TBS系ドラマ『マイファミリー』に珠城さんが初登場する回の日の夜公演、「このまま幸せな気持ちで眠りについてください〜!」って客出しの挨拶を満足げにした珠城りょうさんであった。『マイファミリー』は連続誘拐事件を扱ったハッピーとは程遠い作品なので見なくていいっていう意味???と若干困惑しましたが(※もちろん見ましたが)、翌日恥ずかしそうに昨日番組の告知を忘れていたことをお話ししてくれました。ご自分でも今まで7:3の7でしっかりしてる方だと思っていたのに実はしっかり3しかなかった……と話題に出していましたが、割と普通にうっかりしています。初日は段取り間違えてたし。今まで、足りない4の部分は責任感と使命感とで埋めていたのかと思うと、今後は4を誰かに助けてもらったり頼ったりまぁいっかってしたり、存分にしていただきたいと思いました。

 

おまけ

可愛いって言われ慣れていない珠城りょうさん

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お話しながら上半身がすごく揺れる珠城りょうさん

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CUORE大阪千秋楽が完全にテニミュの大楽だった件

テニミュの大楽だったと言われてもわからんわいと思われるのは承知しておりますが、テニミュ生まれテニミュ育ちなのでご容赦ください。これ以上に適切な表現をわたしは知らないのです。ステージ上も客席もちょっと過剰なくらいの感傷と興奮とを何とか抑えようとしているのだけど、全然ダダ漏れになっちゃって暴走しそう(たまにしちゃう)、みたいなあの空気感。当然だけど出演者みんないい大人なのに、こんなことがあるんだなぁって思いました。

トークコーナーでは廣瀬さんがちょっと感極まっちゃった感じで言葉に詰まっちゃって、キャラじゃないのがやばいと思ったのかテンションで誤魔化しててすごく可愛かったですね。また、これまでこのコーナーで観客の心を掴みまくってドッカンドッカン沸かせていた風馬翔さんは珠城さんと一緒に出演できたこと・共演できて見えたもの、そういう話をし出して珠城さんはすぐ泣いてしまうし(かけちゃんさんも話しながら泣いてるし)、なぜか田口さんや植竹さんも泣いてたし、廣瀬さんはかけちゃんさんにティッシュ持ってきてくれました(袖まで入って取ってきてくれた)。ワケわかんないくらいエモでした。パフォーマンス中も、寂しいな終わって欲しくないなでも楽しいなっていう、幸福な寂寥感で劇場がいっぱいになっていました。

一番最後に、客席から立って観客に拍手で呼ばれた珠城さんがウェーンって子どもみたいに泣いちゃって、意訳すると、「これまでもこんなふうに呼んでもらえることはあったけど、それは月組のみんなも一緒だったからで、私一人でも呼んでもらえるんだと思ってすごくうれしい」「私はここにいてもいいんだと思えた」ってことだったんですけど、何しろ泣き方がよしよしってしたくなるようなあどけない感じだったので、悲壮感とかは全くなく、「よし!やってやるか!と思いました!」と締めには元気な宣言をしてくれました。

なんかこれがまた、テニミュで初めての主演で普段はリョーマ像から乖離しないように振る舞っていたけどもちろん不安もプレッシャーもあって、でもやり遂げてここからやっていけるぞって思った座長の大楽挨拶みたいだな……(古田一紀くんを思い浮かべている)などと思いました。

今まで男役が好きで男役をやってきたんだから、ファンが思うほど、男役をやめてからも芸能活動を続けるかどうかというのは地続きではないんだなぁと思いました。葛藤や不安はもちろん本人が一番あるんでしょうが、今の珠城さんは新しい環境でいろんなはじめてに出会うのがすごく楽しそうなので、そういうところを遠くから拝見したいなーと思います。

明日からは、東京公演だっ!

 

参考にさせていただきました

ありがとうございました!

 

 

www.youtube.com

 

*1:月組次回大劇場公演は『グレート・ギャツビー

*2:ちゃぴちゃんこと愛希れいかさんが珠城さんを例えたもの。ちなみにちゃぴちゃんは一貫して珠城さんのことを「おねえさん」と言ってました。「おにいさん」じゃなく。